クラウドPBX比較|おすすめ11選と料金・機能の選び方【最新版】

クラウドPBXは、電話業務におけるさまざまな課題を解消し、効率化を実現できる有力な手段です。
一方で、「どのサービスが自社に合うのか」「料金や機能をどう比較すべきか」と迷う担当者も少なくありません。
本記事では、クラウドPBXの基本的な仕組みやビジネスフォンとの違いに加え、主要11サービスを比較しながら、それぞれの特徴を紹介します。
クラウドPBXとは?ビジネスフォンとの違い

クラウドPBXの比較検討を始める前に、まずは基本的な仕組みと、ビジネスフォンとの違いを正しく理解しておきましょう。
クラウドPBXの仕組み
クラウドPBXとは、従来オフィス内に設置していたPBX(電話交換機)の機能を、クラウドサーバー上で提供するサービスです。
物理的な装置が不要になり、インターネット回線を利用して、オフィスの固定電話だけでなく従業員のスマートフォンやPCからも会社番号での発着信や内線通話が行えます。場所を問わず電話環境を整えられるため、テレワークや複数拠点での利用に適しています。
クラウドPBXの詳細については、以下の記事でも解説しています。参考にしてください。
従来のビジネスフォンとの違い
これまで主流だった従来のビジネスフォンは、オフィス内にPBX装置を設置し、物理的な電話回線で各電話機をつなぐ仕組みです。クラウドPBXとの違いは、下表の通りです。
項目 | クラウドPBX | 従来のビジネスフォン |
---|---|---|
PBX装置 | 不要(クラウド上) | 必要(オフィス内設置) |
利用回線 | インターネット回線 | 電話回線 |
初期費用 | 安い(数万円〜) | 高い(数十万〜数百万円) |
導入期間 | 短い(最短即日) | 長い(数週間〜) |
主な端末 | スマホ、タブレット、PC、IP電話機 | ビジネスフォン向け電話機 |
拠点間通話 | 無料(内線扱い) | 有料(外線扱い) |
メンテナンス | サービス提供事業者(ベンダー)が実施 | 自社で対応 or 保守契約 |
拡張性 | 容易(ID数の増減) | 困難(機器の追加・工事) |
利用場所 | インターネット環境があればどこでも可 | オフィス内のみ |
クラウドPBXはコストを抑えつつ、より柔軟で高機能な電話環境を構築できるのが特徴です。
クラウドPBX導入で得られる4つのメリット
クラウドPBXを導入することで得られる、代表的な4つのメリットを解説します。
メリット①初期費用や運用コストを削減できる
クラウドPBXの大きなメリットは、導入コストを削減できる点です。
従来のビジネスフォンでは、PBX装置の購入や設置工事に数百万円規模の初期費用が発生することもありました。一方、クラウドPBXは物理的な機器や大規模な工事が不要なため、初期費用を数万円程度に抑えられます。
さらに、サーバーの維持管理やメンテナンスはベンダーが担うため、自社で保守費用や専門スタッフの人件費を負担する必要もありません。
メリット②場所を選ばない運用
クラウドPBXはインターネットを介して提供されるため、環境さえ整っていればオフィスや自宅、外出先などどこからでも会社の電話を利用できます。
例えば、従業員のスマートフォンに専用アプリを入れるだけで、個人の端末を業務用の内線電話として使えます。その結果、テレワークやハイブリッドワークといった多様な働き方にも柔軟に対応できます。
さらに、物理的な設備に依存しないため、オフィスの移転やレイアウト変更時も移設工事が不要で、短期間で対応可能です。
メリット③複数拠点の一元管理と拠点間通話の無料化
従来のビジネスフォンでは、支店や営業所などの拠点ごとにPBXを設置する必要があり、管理の手間やコストが大きな負担となっていました。
一方、クラウドPBXなら全拠点の電話システムをクラウド上で一元管理できます。例えば、本社から各拠点の電話設定を変更したり、利用状況を把握したりすることが可能です。
加えて、本社と支店、あるいは支店同士の通話はすべて内線扱いになるため、従来外線通話として発生していた拠点間の通話料が不要となり、通信コストを大幅に削減できます。
メリット④導入や設定変更がスムーズ
クラウドPBXは物理的な回線工事が不要なため、申し込みから利用開始までの期間が短い点が大きな特徴です。サービスによっては最短で即日導入できる場合もあります。
※導入可否や所要日数は申込条件、審査、回線状況によって変わります。
さらに、従業員数の増減や組織変更による部署構成の変更にも柔軟に対応できます。管理画面からID数や内線グループの設定を変更するだけで済むため、手間がかかりません。
事業環境の変化にすばやく対応できる点は、クラウドPBXならではの大きな強みです。
クラウドPBXのおすすめ10選【料金・サービス比較】

ここからは、数あるクラウドPBXの中から、特におすすめの10サービスをピックアップしてご紹介します。
※各サービス料金は税込、2025年8月時点での情報です。
サービス名 | 初期費用 | 月額料金 | おすすめする企業 |
---|---|---|---|
Voiper Dial | 11,000円/ブース~ | 11,000円/ブース~ | コスト削減と高度なコールセンター機能を両立したい企業 |
OFFICE PHONE | 24,800円 | 3,400円~ | 導入実績と通話品質を重視し、手軽に始めたい企業 |
MOT/TEL | 29,800円〜 | 6,578円/20名まで | 3万社以上の導入実績と自社開発による安定性を求める企業 |
03plus | 5,000円~ | 1,280円~ | スマホで手軽に市外局番を利用したいスタートアップや小規模事業者 |
ナイセンクラウド | 10,000円 | 2,000円~ | リース不要で1ヶ月単位の柔軟な契約をしたい企業 |
ひかりクラウドPBX | 要問い合わせ | 要問い合わせ | NTTブランドの安心感と既存設備との併用を検討している企業 |
トビラフォンCloud | 33,000円 | 3,300円~ | 迷惑電話対策と通話の自動テキスト化を重視する企業 |
ソクコム | 要問い合わせ | 1,480円~/1ユーザー | 最短3営業日での導入と使いやすさを求める企業 |
モバビジ | 0円〜 | 要問い合わせ | テレワーク中心で、スマホをビジネスフォンとしてフル活用したい企業 |
TramOneCloud | 要問い合わせ | 5,000円〜/システム 800円/1ユーザー |
グローバル展開や24時間365日の手厚いサポートを必要とする企業 |
それぞれのサービスについて以下で解説します。
①Voiper Dial

項目 | Voiper Dial |
---|---|
初期費用 | 11,000円/ブース~ |
月額費用 | 11,000円/ブース〜 |
アライブネットは、高機能なクラウドPBXを搭載したCTIシステムVoiper Dialを提供しています。
Voiper Dialは、IVR、全通話録音など、コールセンターレベルの機能を低コストで利用できる点が特徴です。電話業務の効率化とコスト削減を同時に進めたい企業にとって、最適なサービスといえます。
②OFFICE PHONE
項目 | 料金 |
---|---|
初期費用 | 24,800円 |
月額費用 | 3,400円~ |
OFFICE PHONEは、累計10,000社以上に導入されている次世代型ビジネスフォンです。総務省の音声品質基準で最高評価の「Aランク」を取得しており、クリアな通話品質に定評があります。
通話録音、IVR、CTIなどの機能を標準搭載し、月額3,400円から利用可能です。
③MOT/TEL
項目 | 料金 |
---|---|
初期費用 | 29,800円〜 |
月額費用 | 6,578円(20名まで)〜 |
MOT/TELは、累計30,000社以上に導入されている自社開発のクラウドPBXです。日本全国に専用データセンターを設け、高音質で安定した通話環境を提供しています。
20名まで月額6,578円で利用できるわかりやすい料金プランで、スマートフォンやPCから会社番号での発着信が可能です。
④03plus
項目 | 料金 |
---|---|
初期費用 | 5,000円〜 |
月額費用 | 1,280円~ |
03plusは、スマートフォンアプリから市外局番付きの固定電話番号を手軽に利用できるIP電話サービスです。月額1,280円から利用でき、東京03をはじめ全国主要46都市の市外局番を取得できます。
IVR、クラウドFAX、通話録音など、ビジネスに役立つ機能もオプションで追加可能です。
⑤ナイセンクラウド
項目 | 料金 |
---|---|
初期費用 | 10,000円 |
月額費用 | 2,000円~ |
ナイセンクラウドは、累計6,500社以上に導入されているサービスです。リース契約が不要で、1ヶ月単位から契約できる点が大きな特徴です。
東京03や大阪06といった固定電話番号に加え、海外から日本の番号を利用することも可能です。
⑥ひかりクラウドPBX
項目 | 料金 |
---|---|
初期費用 | 要問い合わせ |
月額費用 | 要問い合わせ |
「ひかりクラウドPBX」は、NTT東日本・西日本が提供するクラウドPBXです。大手通信事業者ならではの安心感と高い信頼性が強みです。
既存のビジネスフォン設備と併用しながら段階的にクラウドへ移行できるため、大規模組織でも導入をスムーズに進められます。
初期費用や月額料金は、NTT東日本・西日本のどちらを利用するかで異なるため、詳細は問い合わせが必要です。
⑦トビラフォンCloud
項目 | 料金 |
---|---|
初期費用 | 33,000円 |
月額費用 | 3,300円~ |
トビラフォンCloudは、独自の迷惑電話フィルタ技術に強みをもつトビラシステムズが提供するサービスです。約1,500万人が利用するデータベースを活用し、悪質な営業電話や迷惑電話を自動的にブロックします。
また、通話内容を自動でテキスト化する機能が標準搭載されている点も特徴です。
⑧ソクコム
項目 | 料金 |
---|---|
初期費用 | 要問い合わせ |
月額費用 | 1,480円~/1ユーザー |
ソクコムは、「誰でも使える」をコンセプトに開発されたUI/UXが特徴のクラウドPBXです。
インターネット環境さえあれば最短3営業日で利用を開始でき、1ユーザー月額1,480円からとリーズナブルな料金も魅力です。PBX機能に加え、SMS送信やFAXなど必要な機能だけを選んで利用できます。
⑨モバビジ
項目 | 料金 |
---|---|
初期費用 | 0円〜 |
月額費用 | 要問い合わせ |
「モバビジ」は、「持ち歩けるビジネスフォン」をコンセプトに、スマートフォン利用に特化したサービスです。
専用アプリをインストールするだけで、個人のスマートフォンが会社の電話機となり、03番号などの市外局番での発着信や無料の内線通話が利用できます。
⑩TramOneCloud
項目 | 料金 |
---|---|
初期費用 | 要問い合わせ |
月額費用 | 5,000円/システム~ 800円/1ユーザー |
「TramOneCloud」は、世界No.1シェアの音声基盤を採用し、最高水準の通話品質を実現するサービスです。500社以上に導入されており、サポートチームが24時間365日対応する手厚いサポート体制も強みです。
さらに、24言語に対応しているため、海外拠点をもつグローバル企業でも利用可能です。
クラウドPBX選びに失敗しないための4つの比較ポイント
数あるサービスの中から自社に最適なクラウドPBXを選ぶためには、いくつかの重要な比較ポイントがあります。
ポイント①料金体系
クラウドPBXの料金は「初期費用」と「月額料金」で構成されます。
月額料金には基本料金のほか、利用するID数やチャネル(同時通話数)に応じた料金、さらにオプション機能の利用料が加わるのが一般的です。
表面的な価格だけで判断せず、自社に必要な機能や利用規模を踏まえてトータルコストを試算し、複数のサービスを比較することが大切です。
ポイント②機能
検討中のクラウドPBXに、自社の課題解決に必要な機能が備わっているかを確認しましょう。
例えば、コールセンター業務が中心であればIVRや全通話録音、営業活動を効率化したい場合はCRM連携が欠かせません。さらに、将来的な事業拡大を見据えて、API連携による拡張性もチェックしておくと安心です。
無料トライアルが提供されている場合は、管理画面の操作性やアプリの使いやすさを実際に試してみるとよいでしょう。
ポイント③通話品質
ビジネス利用では、クリアで安定した通話品質が欠かせません。
品質は、サービス提供事業者が使用するサーバー性能やネットワーク環境によって大きく変わります。総務省の音声品質基準で「クラスA」を取得しているか、公式サイトにQoS設定など具体的な取り組みが明記されているかを確認しましょう。QoSとは、ネットワーク上で特定の通信品質を保証・優先する技術です。設定により通話のようにリアルタイム性が求められる通信を優先的に処理できます。
また、110や119といった緊急通話の取扱いはサービスごとに異なります。発信の可否や通知先、位置情報の扱いなどを確認し、必要に応じて固定電話や携帯回線を併用すると安心です。
ポイント④サポート体制
導入時の設定や運用中にトラブルが起きたときに、迅速で的確なサポートを受けられるかどうかは重要です。
電話やメールで問い合わせできる窓口の有無に加え、対応時間が平日のみか、24時間365日かも確認しましょう。
特に社内にIT専門の担当者がいない企業では、手厚いサポート体制を備えたサービスを選ぶと安心です。
クラウドPBXならアライブネットにご相談ください
アライブネットは、業界最安水準の通話料を実現するIP電話回線「Alive Line」と、コールセンターレベルの機能を搭載したクラウドCTIシステム「Voiper Dial」を提供しています。
「Alive Line」で通信コストを削減し、「Voiper Dial」でIVR、全通話録音といった機能を活用することで業務効率を高められます。この2つを組み合わせれば、クラウドPBX単体では得られない大きな相乗効果が期待できます。
アライブネットは、お客様の課題を丁寧にヒアリングし、最適なソリューションをワンストップで提案する「コールソリューション企業」です。電話業務の効率化や通話コスト削減を検討している企業担当者は、ぜひ一度アライブネットにご相談ください。
まとめ
今回の記事では、クラウドPBXの基本的な仕組みやおすすめの11サービス、クラウドPBX選びに失敗しないための比較ポイントなどを解説しました。
クラウドPBXは、従来のビジネスフォンが抱えていたコストや運用、機能面の課題を解決し、企業の成長を後押しする強力なツールです。
導入で失敗しないためには、以下の4つのポイントを総合的に比較検討することが重要です。
- 料金体系
- 機能面
- 通話品質と安定性
- サポート体制
最も大切なのは、クラウドPBXの導入自体を目的とせず、それを活用して「どのように業務を改善して事業を成長させるか」の視点をもつことです。
アライブネットでは、「Alive Line」と「Voiper Dial」を通じて、お客様のコスト削減と生産性向上、そしてその先にあるビジネスの成功を力強くサポートします。
クラウドPBXの導入や電話業務の効率化にお悩みなら、ぜひ一度お気軽にご相談ください。