新規の電話営業を上手に進めるためのコツ10選!かけ方や失敗例も解説

「新規の営業電話をかけても、すぐに断られてしまう」
「電話営業で成果につなげる方法を知りたい」
このような悩みを持つ方もいるかもしれません。
多くの営業担当者にとって、新規の電話営業は難しさを感じやすい業務です。ただし、正しい進め方を理解すれば、より前向きな気持ちで取り組めるようになります。
この記事では、電話営業を成功に導くための準備のポイントから、かけ方の基本的なマナー、すぐに試せる10の工夫、そしてよくある失敗例まで、順を追って解説します。
読み進めることで、アポイントにつながる行動が明確になり、営業成果の向上にもつながるはずです。ぜひ最後までご覧ください。
新規で電話営業する際の事前準備

新規の電話営業で成果を出すには、かける前の準備が非常に重要です。何も計画せずにいきなり電話をしても、相手の関心を引くのは難しくなります。事前に取り組んでおきたい準備は、次の5つです。
・営業の目的を明確にする
・電話をかける相手のリストを整理する
・相手企業や担当者の情報をリサーチする
・会話の流れをまとめたトークスクリプトを用意する
・よくある質問とその答えを事前に想定しておく
これらを整えておけば、通話中も慌てずに対応しやすくなり、相手の反応に応じた柔軟な受け答えもしやすくなります。
各準備の詳しい内容については、以下の記事でも紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
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営業で新規開拓する際の正しい電話のかけ方
新規開拓の電話営業では、基本的なマナーを守るのが信頼関係を構築するための第一歩となります。相手に不快感を与えず、スムーズに会話を進めるためにも、以下の正しい電話のかけ方を押さえておきましょう。
明るく聞き取りやすい声の大きさで話す
電話営業では、声の印象が相手に与える影響が非常に大きくなります。相手に顔が見えないぶん、声のトーンや話し方がそのまま担当者の印象につながります。小さな声や早口で話すと、不安を感じさせる原因になりかねません。
話す際は、口角を軽く上げて、やや高めのトーンで明るく話すと、相手に良い印象を与えやすくなります。普段より少しゆっくりめに話すだけでも、言葉が聞き取りやすくなります。
落ち着いた声で話すことで、相手に安心感が伝わり、自然と話を聞こうとする姿勢を引き出せるようになります。
社名と自分の名前を名乗る
電話がつながったら、最初に会社名と自分の名前をはっきり伝えましょう。緊張していると、この基本的な挨拶があいまいになりやすいので注意が必要です。
相手は、誰からの連絡かわからないまま話しかけられると、不安を感じやすくなります。「株式会社〇〇の△△と申します」と丁寧に伝えることで、相手も安心して話を聞きやすくなります。会社の代表として話している意識を持ち、誠意をもって対応することが大切です。
不在の場合は担当者の戻り時間を確認する
担当者が席を外している場合でも、落ち着いたやり取りが求められます。まず「左様でございますか」と丁寧に返したうえで、「〇〇様は何時ごろお戻りでしょうか?」と、相手の状況に配慮しながら時間を尋ねましょう。
戻る予定が確認できたら、「それでは、そのお時間にあらためてお電話いたします」と伝え、感謝の言葉を添えて静かに通話を終えます。こうしたやり取りの一つひとつが、相手に与える会社の印象につながります。
電話は必ず先方から切ってもらう
通話を終えるときは、相手が先に電話を切ったのを確認してから受話器を置きましょう。自分から先に切ってしまうと、会話を一方的に終わらせたように受け取られるおそれがあります。
「本日はありがとうございました。失礼いたします」と丁寧にあいさつをしてから、少し待って相手の動きを確認します。このような気遣いが、相手との信頼関係を築くうえで役立ちます。
電話をかける時間帯を配慮する
相手の状況を考えずに電話をかけると、不快に思われる可能性があります。特に避けたほうがよい時間帯として、次のようなタイミングが挙げられます。
- 始業直後(9時〜10時ごろ)
- 昼休憩の時間帯(12時〜13時ごろ)
- 終業間際(17時以降)
話を聞いてもらいやすいタイミングとしては、午前10時〜11時半、午後2時〜4時ごろが比較的適しています。相手の負担を減らす工夫が、前向きな返答を引き出すための大切な一歩になります。
新規の電話営業を上手に進める10のコツ

新規の電話営業の成功率を高めるためには、いくつかのコツを押さえる必要があります。ここでは、すぐに実践できる10個のコツを解説します。
- 導入フェーズを意識する
- 落ち着いたトーンを意識する
- 聞き取りやすいスピードで話す
- 電話をかけた要件を簡潔に話す
- 会話のキャッチボールを意識する
- 断られる要因を作らない
- 切り返しトークを用意する
- アポイントの日程は複数の選択肢を用意する
- 断られても落ち込まず次の案件にアタックする
- トークスクリプト(例文)を活用する
以下で、それぞれのコツについて詳しく解説します。
導入フェーズを意識する
電話の最初のひと言で、相手が話を聞くかどうかを判断する場面が多くあります。
そのため、導入部分の工夫が非常に重要です。名前を伝えるだけで終わらせず、相手にとって関心を持てそうな内容を盛り込むと、興味を引きやすくなります。
たとえば、「多くの企業様でコスト削減に役立っているサービスについて、ご案内させていただいております」といった言い方で、相手にとっての利点を手短に伝えると、話を聞く姿勢を引き出しやすくなります。導入の工夫が、その後の会話の流れを左右します。
落ち着いたトーンを意識する
緊張していると、声が高くなったり、話すスピードが速くなったりする傾向があります。ただ、せわしない話し方は、相手に不信感を与える原因になりかねません。
会話の際は、ふだんより少し低めで落ち着いた声を意識すると、安心感のある印象につながります。安定した声を出すには、腹式呼吸を意識すると効果的です。
落ち着いたトーンで話せば、相手は構えずに話を聞きやすくなり、信頼関係のきっかけをつくりやすくなります。
聞き取りやすいスピードで話す
一方的に早口で話されると、相手は内容を理解できず、ストレスを感じます。相手が相槌を打つ「間」を意識し、会話のキャッチボールをするようなスピードで話しましょう。
とくに、商品名や日時などの重要な情報は、少しゆっくり、はっきりと伝えることが大切です。
電話をかけた要件を簡潔に話す
相手が忙しいときに、前置きが長くなると、いら立ちや不信感を招きやすくなります。
「結局、何の話なのか」と思われないよう、電話をかけたら最初に用件をはっきり伝えましょう。たとえば、「本日は、〇〇というサービスのご案内でご連絡いたしました」といった一言で、内容を明確に伝えられます。
先に結論を伝えておくと、相手は話の流れをつかみやすくなり、その後の会話もスムーズに進みやすくなります。
会話のキャッチボールを意識する
一方的に話し続けると、相手には強引な印象を与えてしまいます。新規の電話営業をうまく進めるには、相手とのやり取りを意識した会話が欠かせません。次のような点を意識して、自然な流れをつくりましょう。
- 相手の反応を確認しながら話を進める
- 「〇〇について、ご興味はありますか?」など、会話の途中で質問を挟む
- 相手の話をしっかり聞き、相づちや共感の言葉を添える
やり取りの流れを大切にすることで、相手との距離が縮まり、話を前向きに聞いてもらいやすくなります。
断られる要因を作らない
電話をかけた際に「お時間、少々よろしいでしょうか?」と尋ねると、相手に断る余地を与えてしまい、話を進めにくくなることがあります。
そのため、「〇〇のご担当者様はいらっしゃいますか?」と要件に直結する形で確認したり、「〇〇についてご案内しておりまして、3分ほどお時間を頂戴できますでしょうか」と具体的な所要時間を伝えたほうが、話を聞いてもらいやすくなります。
相手がすぐに断りたくなるような聞き方は避け、話の入り口を工夫することが大切です。
切り返しトークを用意する
「間に合っています」「検討中です」といった返答は、新規営業の場面ではよく耳にします。ここで話を終わらせてしまうと、そのままチャンスを逃すことになります。よくある断り文句に対しては、あらかじめいくつかの返し方を準備しておくと効果的です。
例えば、
「すでに間に合っています」と言われた場合には、
「すでに導入されているとのこと、承知しました。差し支えなければ、現在お使いのサービスとの違いについて、簡単にご紹介させていただけませんか?」
と切り返すと、会話を続けやすくなります。
「検討中です」と言われた際には、
「ご検討中とのこと、ありがとうございます。ご判断の参考として、他社様の事例を簡単にご紹介してもよろしいでしょうか?」
と伝えることで、相手の関心を引き出すきっかけになります。
このように、よくある返答に対して準備しておけば、焦らず冷静に次の会話につなげることができます。
アポイントの日程は複数の選択肢を用意する
アポイントの話になった際に、「ご都合のよろしい日時はありますか?」といった聞き方をすると、相手に判断を任せすぎてしまい、「またあらためて連絡します」と流される可能性があります。
そのような場合は、「来週の火曜日の午後2時か、木曜日の午前11時はいかがでしょうか?」と、具体的な日時をいくつか示したほうが、話が進みやすくなります。
選択肢を提示することで、相手はその中から都合のよい時間を選びやすくなり、アポイントの確定につながりやすくなります。
断られても落ち込まず次の案件にアタックする
新規の電話営業では、断られる場面が多く発生します。一つひとつの失敗に気持ちが引きずられていると、継続が難しくなります。
「断られるのも仕事のうち」と受け止めて、気持ちを切り替えながら次の架電に進む姿勢が欠かせません。そのうえで、「今の対応でうまくいかなかった理由は何か」「次はどう工夫すればよいか」と振り返りながら、少しずつ改善していくことが成果につながります。
トークスクリプト(例文)を活用する
トークスクリプトは、電話営業における会話の「台本」です。トークスクリプトを用意しておけば、話す内容に迷うことなく、自信をもって電話をかけられます。
とくに、経験の浅い担当者にとっては心強いツールになるでしょう。基本的な構成と例文を以下でご紹介します。
【電話対応のフェーズと例文】
- あいさつ・名乗り: 「お忙しいところ恐れ入ります。私、株式会社〇〇の△△と申します。」
- 担当者の確認: 「〇〇のご担当者様はいらっしゃいますでしょうか。」
- 用件: 「本日は、弊社の新しい勤怠管理システム『□□』の情報提供でお電話いたしました。」
- 興味付け: 「導入企業の95%で残業時間削減に成功しており、コスト削減にお役立ちできるかと存じます。」
- 質問・ヒアリング: 「現在、勤怠管理において、何かお困りの点はございますか?」
- アポイント獲得: 「もしよろしければ、より詳しいご説明のため、来週火曜日14時、または木曜日11時にお伺いしてもよろしいでしょうか」
- クロージング: 「ありがとうございます。それでは、来週火曜日の14時に伺います。本日は貴重なお時間をいただき、ありがとうございました。」
新規の電話営業でよくある5つの失敗例
新規の電話営業で失敗が続く場合は、以下に当てはまっている可能性があります。
電話をかける際の準備が不足している
準備不足は、最も多い失敗例の一つです。相手企業の情報を調べず、トークスクリプトもなしに電話をかけるのは無謀といえます。
相手から基本的な質問をされたときに答えられないと、その時点で信頼を失い、話を聞いてもらえなくなります。
【よくある原因】
- 下調べをせずにいきなり電話をかけてしまう
- 企業情報や担当者の関心を把握しないまま話し始める
【防ぐための対策】
- 相手の事業内容を事前に確認する
- 話す流れをまとめたトークスクリプトを用意する
- よく聞かれる質問とその答えを想定しておく
一方的に喋ってしまう
準備が不十分なまま電話をかけると、相手に納得してもらうのが難しくなります。相手の企業について事前に調べていなかったり、話す内容を整理せずに進めてしまうと、要点が伝わりにくくなり、信頼を得るのも難しくなります。
たとえば、基本的な質問にうまく答えられなければ、その時点で相手は不信感を抱き、話を聞く姿勢を崩してしまうかもしれません。
【よくある原因】
- 伝えたい内容が多く、勢いで話してしまう
- 緊張から早口になり、相手が入り込む余地を失う
【改善のポイント】
- 相手が返答しやすいように、話の途中に間をつくる
- 一方的に説明し続けるのではなく、質問を挟んで相手の意見を引き出す
- キャッチボールのような会話を意識し、双方向のやり取りを心がける
忙しい時間帯に電話してしまう
相手の状況を無視したタイミングで電話をかけると、迷惑だと受け取られる可能性があります。始業直後や昼休みの時間帯に連絡しても、落ち着いて話を聞いてもらえないことが多くなります。
そのような対応を続けると、「相手への配慮が足りない」と感じさせ、会社全体の印象が悪くなるおそれもあります。
【よくある原因】
- 相手の勤務状況や時間帯に対する配慮が足りない
【改善のポイント】
- 比較的落ち着いている時間を選んで電話をかける
(例:午前10時~12時前、午後2時~4時)
情報を与えすぎてしまう
最初の電話で全ての情報を伝えようとすると、かえって逆効果になることがあります。話が長くなればなるほど、相手は要点をつかみにくくなり、関心を失ってしまうおそれがあります。
電話営業の目的は、詳しい説明ではなく、アポイントを取ることです。細かな内容は商談の場で伝えると割り切って進めるほうが、話の流れを作りやすくなります。
【よくある原因】
- 相手にしっかり説明したいという思いが強くなりすぎる
【改善のポイント】
- 目的はアポイントの獲得と明確にし、すべてを説明しようとしない
- 相手の関心に関わる情報に絞って伝え、「もう少し詳しく聞いてみたい」と思わせる内容にする
トークスクリプトを用意していない
「話すのが得意だから台本はいらない」と考えてしまうと、かえって伝えるべき内容が抜けてしまうおそれがあります。スクリプトがない状態では、話の流れがあいまいになりやすく、重要なポイントを伝え忘れてしまうこともあります。
成果を出している営業担当者ほど、基本のスクリプトをしっかりと準備し、会話の中で臨機応変に対応しています。
【よくある原因】
- 自分の話し方に自信を持ちすぎてしまう
- 準備の必要性を軽く見てしまう
【改善のポイント】
- 会話の土台となるスクリプトを事前に用意する
- 手元にスクリプトがあることで、気持ちに余裕が生まれ、落ち着いて対応しやすくなる
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今回の記事では、新規電話営業のコツや失敗例について解説してきました。
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