050から始まる電話番号とは?メリットや利用料金を紹介

スマートフォンやインターネット通信が当たり前になった今、ビジネスで使う電話の形も大きく変わってきています。その中で近年注目されているのが「050から始まる電話番号」です。
この番号は固定電話や携帯電話の番号と違い、インターネット回線を利用したIP電話サービスで使われる番号です。聞き慣れない番号のため、「怪しい番号なのでは?」「営業電話に多い番号なのでは?」と不安に思う方もいるでしょう。
しかし050番号には、「企業の通信コストを抑えられる」「リモートワークにも対応しやすい」など、ビジネスに役立つ多くのメリットがあります。
この記事では、050番号の基本知識からメリット・デメリット、導入方法、料金の目安、効果的な活用ポイントまで、わかりやすく解説します。
050から始まる電話番号とは?

インターネットやスマートフォンが普及する以前は、固定電話や携帯電話の「03」「06」「090」「080」などの番号が主流でした。しかし、より低コスト・高機能な通話手段として「050番号」の利用が広がっています。
まず050番号がどのような仕組みで成り立ち、なぜビジネスシーンで注目されているかを確認していきます。
050番号はIP電話の番号
「050」から始まる番号は、IP電話と呼ばれるインターネット回線を使った電話サービスに割り当てられる番号です。
従来の固定電話は、音声を電気信号に変えて電話回線を通じてやり取りします。一方、IP電話では音声をデジタルデータに変換し、小さなデータのかたまり(パケット)に分けてインターネットを通じて送受信します。
この仕組みを使うことで、物理的な電話回線を新しく敷設する必要がなく、インターネット環境があれば利用できるため、初期導入の手間やコストを大幅に抑えられるのが大きな特徴です。
050番号以外にもIP電話はある?
IP電話といえば「050番号」がよく知られていますが、実は他にも2つのタイプがあります。1つは、市外局番(03や06など)をそのまま利用できる「0AB-J型IP電話」、もう1つはアプリ同士で通話する「電話番号不要型のIP電話」です。
0AB-J型IP電話は、従来の固定電話番号を維持したまま、通話の仕組みだけをインターネット回線に置き換えたものです。固定電話の番号を変えずにIP電話のコストメリットを得られるのが特徴です。
一方、電話番号不要型IP電話は、専用アプリを利用して相手と通話できるサービスです。多くの場合、通話料が無料で利用できますが、相手も同じアプリをインストールしていなければ通話ができないという制約があります。
050から始まる電話番号は危険?
050番号は、IP電話が普及する前にはあまり見かけることがなく、また比較的簡単に取得できることから、一部で詐欺やしつこい営業電話に使われた過去があります。そのため「050から始まる電話番号は危険なのでは?」というイメージを持つ方もいるかもしれません。
しかし、050番号自体は決して怪しい番号ではありません。近年では多くの企業や公的機関が、通信コストの削減や柔軟な働き方を実現するために、正式な業務用番号として050番号を導入しています。
そのため「050番号=危険」と決めつける必要はありません。見知らぬ番号からの着信が不安な場合は、電話番号検索サービスや着信拒否機能を活用して、発信元を確認した上で対応すると安心です。
050電話番号のメリット

会社や個人事業主が050番号を利用することで、コスト面や運用面で多くのメリットが期待できます。
メリット①低コストで運用が可能
050番号は、従来の固定電話に比べて通話料金や月額利用料が低く設定されることが多い番号です。特に同じ通信事業者が発行した050番号同士の通話であれば、通話料が無料になることもあります。また、遠距離への通話でも一律料金で利用できる場合があり、全国どこにかけても料金が大きく変わらないのが特徴です。
例えば、IP電話サービスを提供する事業者の中には、既存のインターネット回線を利用できるため追加の回線工事が不要で、月額料金を低く抑えられるプランを提供しているところもあります。この仕組みにより、多くの企業が050番号を導入し、電話代や通信コストの削減に成功しています。
メリット②海外への通話コストも抑えられる
050番号は、インターネット回線を使って音声データをやり取りする仕組みのため、海外にある拠点や海外の取引先と通話する際にも、従来のアナログ回線を使った国際電話より大幅に通話料を抑えられるのが特徴です。
そのため、グローバルに事業を展開している企業や、海外と頻繁にやり取りを行う企業にとって、050番号を導入することは通信コストの削減につながる大きなメリットといえます。
メリット③アナログ回線に比べて導入が容易
従来のアナログ回線を利用した固定電話は、NTTなどの通信事業者に申し込みを行い、回線工事が必要となります。そのため、申し込みから開通まで数週間かかるケースが多く、すぐに電話を使い始められないことが課題です。
一方、050番号はインターネット回線を利用するため、オンラインでの申し込みだけで番号を取得でき、短期間で開通するケースが多いのが特徴です。追加の配線工事も不要で、既存のインターネット環境があればすぐに利用開始できる場合もあります。
この手軽さから、新規オフィス開設直後の忙しい時期や、支店・拠点を増やす際にもスムーズに電話環境を整えられるため、スタートアップ企業や多拠点展開を行う企業にとって大きなメリットとなります。
メリット④移転しても同じ番号を使い続けられる
従来の市外局番付きの固定電話は、契約した住所にひもづいた番号が割り当てられるため、オフィスを移転した際に電話番号を変更しなければならないケースが多くあります。
一方、050番号は地域に依存しない番号のため、引っ越しやオフィス移転をしても同じ番号をそのまま使い続けられるのが大きな特徴です。住所が変わっても番号を維持できることで、取引先や顧客への周知の手間を減らし、法人としての電話番号を長期的に利用できるメリットがあります。
メリット⑤ネット環境さえあればどこでも通話可能
050番号はインターネット回線を利用するため、Wi-Fiやモバイルデータ通信が利用できる場所であれば、国内外を問わず通話が可能です。出張先でもオフィスと同じ番号を使って発着信できるため、どこにいても同じ電話番号で対応でき、連絡窓口を一本化しやすいのが特徴です。
さらに、在宅勤務やリモートワークの際にも、会社の代表番号を自宅や外出先で利用できるため、柔軟な働き方を実現しつつ、顧客対応を途切れさせない環境を整えられるというメリットがあります。
050電話番号を利用するデメリット
IP電話の050番号は安価で自由度が高い反面、いくつかのデメリットも存在します。
デメリット①「0120」「110」「119」等の電話番号にかけられない
050番号はIP電話の仕組み上、発信元の正確な位置情報を取得しづらいため、「110(警察)」や「119(消防・救急)」などの緊急通報番号にかけることができません。また、フリーダイヤルの「0120」や「0800」への発信も、利用できないか有料になる場合が多いのが特徴です。
そのため、万一の際に備えて、
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緊急通報は個人の携帯電話や固定電話回線から行えるようにしておく
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フリーダイヤル宛ての連絡が必要な場合は、別の電話回線や代替手段を用意しておく
といった対策が必要です。
デメリット②回線が不安定だと通話が途切れることがある
050番号はインターネット回線を利用するため、回線が安定しているほど通話品質が良好になります。しかし、通信環境が混雑していたり不安定だったりすると、音声が途切れる、相手の声が聞き取りにくくなる、タイムラグが発生するといったトラブルが起こる可能性があります。
そのため、特に取引先や顧客との大事な通話が多い企業は、できるだけ安定した回線を利用することが重要です。たとえば、アライブネットのIP電話サービス「AliveLine」でも推奨されているように、光ファイバー回線を利用すると、通信速度と安定性が高まり、通話品質を維持しやすくなります。
デメリット③営業や迷惑電話だと思われることがある
050番号は近年普及しつつありますが、「03」「06」などの市外局番付き番号と比べると、まだ認知度が低い傾向があります。そのため、見慣れない番号だと相手が警戒し、「怪しい番号かも」と判断して着信を拒否される場合もあります。
特に、個人向けに営業電話をかける企業の場合、せっかく見込み顧客を獲得しても、電話を取ってもらえない可能性があるのはデメリットです。
このような事態を防ぐには、
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名刺やメール署名、Webサイトに「当社は050番号を利用しています」と明記する
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初回の連絡をメールやSMSなどで行い、050番号からの着信があることを事前に知らせる
といった方法で、相手に番号を認知してもらう工夫が効果的です。
050電話番号の利用料金相場
「安い」と言われる050電話番号の利用料金・通話料金ですが、実際に固定電話や携帯電話と比べるとどうなのでしょうか。以下は、平均的なIP電話の料金相場と、固定電話(NTT)、携帯電話(NTTドコモ)の料金を比較した表になります。
IP電話 | 固定電話(NTT) | 携帯電話(NTTドコモ) | |
---|---|---|---|
基本料金 | 0~500円程度 | 1,595円~3,025円 | 550円~10,615円 |
固定電話への通話 | 8円/3分程度 | 9.35円/3分 | 8.8円/3分 |
携帯電話への通話 | 53円/3分程度 | 52.8円/3分 | 52.8円/3分 |
国際電話 | 18~24円/3分程度 | 18~750円/3分 | 18~750円/3分 |
IP電話(050番号)への通話 | 無料 | 11.55円/3分 | 11.55円/3分 |
出典:電話料金について|電話料金|電話トップ|Web116.jp|NTT東日本
※050番号の利用料金はあくまでも目安です。実際の利用料金は、通信事業者やプランによって異なります。
※国際電話は、電話をかける国ごとに料金が異なります。
ここまでの比較から、050番号を使ったIP電話には次のような大きなメリットがあることがわかります。
まず、基本料金が固定電話や携帯電話よりも安くなる可能性が高い点です。さらに、同じIP電話サービス同士であれば通話料が無料になるケースが多く、通話コストを大幅に抑えられます。
また、国際電話をかける場合でも、固定電話や携帯電話に比べて国による料金差が少なく、国内通話に近い料金で利用できることが多いため、海外とのやり取りが多い企業にとっても費用面で有利です。
050電話番号の3つの導入方法
050番号を導入する際は、利用するサービスの種類や使う端末の形態に合わせて、最適な導入方法を選ぶ必要があります。ここからは、050番号の導入方法として代表的な3つのパターンをご紹介します。
方法①VoIPアダプターを設置する
固定電話機で050番号を利用したい場合は、VoIPアダプター(アナログ電話アダプター)を設置する方法が一般的です。この機器を電話機とインターネット回線の間に接続することで、従来の固定電話機をそのまま使いながら、IP回線を通じて050番号での通話ができるようになります。
アナログ回線からの移行でも利用でき、普段の電話機の操作感を変えずに050番号を使えるのが大きなメリットです。ただし、VoIPアダプターの初期導入費用がかかるため、コストを重視する小規模オフィスや個人事業主の場合は、スマートフォンやPCアプリを利用する方法も含めて比較検討するとよいでしょう。
方法②IP電話アプリをインストールする
スマートフォンやタブレットなどの携帯端末で050番号を使う場合、IP電話アプリを導入する方法が最も手軽です。専用アプリをインストールし、IP電話サービスを提供する事業者と契約すれば、個人所有のスマホでも会社名義の050番号を使って発着信ができるようになります。
この方法を利用すれば、社用携帯を新たに契約・購入する必要がないため、端末代や通信費を大幅に削減できる可能性があるのがメリットです。一方で、アプリや端末の性能、通信環境によっては通話品質に差が出ることがあり、ビジネス利用では注意が必要です。
方法③クラウドPBXで050番号を取得する
050番号をより多機能に、かつ本格的にビジネスで活用したい場合は、クラウドPBXサービスの導入を検討するのがおすすめです。
クラウドPBXは、インターネット上に構築された電話交換システムで、オフィス全体の電話環境をIP化できるのが特徴です。これにより、以下のような高度なビジネスフォン機能を利用できます。
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内線機能や外線転送機能
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通話録音や着信履歴管理
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複数拠点や在宅勤務者との電話連携
また、クラウドPBXはアナログ回線のような大掛かりな回線工事が不要で、短期間で導入できるのもメリットです。拠点の増設や人員の増減にも柔軟に対応できるため、将来的な拡張性を重視する企業に最適な導入方法といえます。
050電話の導入ならAliveLineがおすすめ!

050番号をはじめとしたIP電話を迅速に導入したいなら、アライブネットのIP電話回線サービス「AliveLine」がおすすめです。
AliveLineを導入するメリット
アライブネットのIP電話回線サービス「AliveLine」には、主に以下のようなメリットがあります。
メリット①コスト削減
「AliveLine」では、電話番号ごとに秒単位の課金プランまたは分単位の課金プランを選べます。これにより、部署や利用状況ごとの平均通話時間に合わせて最適な料金設定が可能です。適切なプランを選択することで、必要以上の通話料が発生するのを防ぎ、効率的なコスト管理が実現できます。
メリット②導入の柔軟性
既存のPBXシステムやCTI(顧客管理システム)との連携が容易で、すでにIP対応電話機を利用している場合は、追加の大規模設備投資なしで導入が可能です。
そのため、現在の電話環境を大きく変えることなく、スムーズにIP電話環境を構築できます。
メリット③高品質な通話環境
光回線などの安定したインターネット環境を整え、QoS(通信の優先制御)設定を最適化すれば、クリアな音声通話と安定した接続が可能です。重要な取引先や顧客との通話も、安心して行えます。
AliveLineの料金プラン
AliveLineの具体的な料金プランは下表の通りです。
プラン | 秒課金プラン | 1分課金プラン |
---|---|---|
固定電話通話料 | 0.06円 | 2.6円 |
携帯電話通話料 | 0.25円 | 12.5円 |
お得になる平均通話時間(目安) | 43秒以内 | 1分27秒以内 |
※SoftBank回線へ発信する場合の通話料金です。
電話番号ごとに秒課金プラン/分課金プランを選択できるため、業務ごとに通話コストを削減できます。
「AliveLine」の詳細については、以下のページをご覧ください。
050電話番号の導入なら「アライブネット」へ
この記事では、050番号の基本概要、メリット・デメリット、利用料金の相場、導入方法などを解説しました。
050番号は、顧客対応の質を高めたい、スタッフの働き方を柔軟にしたい、通信費を削減したいといった幅広いニーズに応えられる電話システムであり、ビジネスに大きなメリットをもたらす可能性があります。
もしこれから050番号の導入を検討しているなら、アライブネットのIP電話回線サービスAliveLineがおすすめです。電話番号ごとに秒課金プランまたは分課金プランを選べるため、利用状況に応じて無駄のない料金設定が可能です。
さらに、これまで多くの企業で通話料を20~70%削減した実績があり、現在利用中の電話回線から乗り換えた場合の料金シミュレーションも無料で提供しています。これにより、導入前にどの程度コストを削減できるか具体的に把握できます。
050番号の導入に関するご相談や、AliveLineの詳細について知りたい場合は、アライブネットまでお気軽にお問い合わせください。