コールセンターの新規立ち上げ手順は?必要な準備と費用内訳を解説
「新事業に向けてコールセンターをで立ち上げたいが、何から手をつければよいかわからない」
コールセンターの新規立ち上げを成功させて効果的に運用するには、目的の明確化と計画的なプロセスを踏むアプローチが欠かせません。
今回の記事では、コールセンターの新規立ち上げに必要な準備や具体的な手順、費用の内訳について解説します。記事をお読みいただければ、スムーズな稼働開始と運用を軌道に乗せるための具体的なノウハウがわかります。
ぜひ最後までお読みください。
コールセンターの新規立ち上げ前に明確にすべき準備

コールセンターの新規立ち上げ作業に入る前に、プロジェクトの根幹となる要件を定義するプロセスが不可欠です。どのような要素を事前に固めておくべきか、3つのポイントを解説します。
立ち上げの目的とゴール(KGI・KPI)の決定
まずはコールセンターを稼働させる本来の目的を、社内で共有し設定する工程から始めます。
売上の向上を目指すのか、あるいは顧客満足度を高めて解約率を防ぐのか、目指すべきゴール(KGI)を最初に定めます。そして、KGIを達成するために必要な過程の目標数値(KPI)を設定し、客観的な指標をもとに運用を評価できる体制を整えましょう。
KGIとKPIは以下のとおり定義されます。
- KGI(重要目標達成指標):プロジェクトが最終的に達成すべきゴール(例:売上〇〇万円、解約率〇%未満など)
- KPI(重要業績評価指標):ゴールに到達するための過程を計測する中間目標(例:応答率〇%、平均通話時間〇分など)
KGIとKPIは密接に連動しており、日々のKPIを達成する積み重ねが、最終的なKGIの到達へ直結します。例えば、売上向上をKGIに据えた場合、架電数やアポイント獲得率などのKPIを設定し、定期的に進捗を追跡する運用が効果的です。
KGIやKPIを明確にしておけば、運用開始後に問題が発生しても、客観的な数値に基づいて適切な改善策を打ち出せます。コールセンターの評価指標については以下の関連記事で解説していますので、あわせてご覧ください。
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インバウンドかアウトバウンドかの業務定義をする
コールセンターの役割を受信主体とするか、発信主体とするかで、必要とされる設備や人材のスキルは大きく異なります。
業務の方向性を定めておくアプローチは、無駄なシステム投資を防ぐために欠かせません。それぞれの業務内容と求められる要件は以下のとおりです。
- インバウンド業務:顧客からの問い合わせや注文を受ける窓口。迅速な対応力と深い製品知識が求められ、システム面では着信を適切に振り分けるIVR(自動音声応答)などが重要になります。
- アウトバウンド業務:顧客へ電話をかけて営業や案内を行う窓口。高いトークスキルに加えて、システム面では架電効率を飛躍的に高める自動発信機能などが求められます。
インバウンドとアウトバウンドのどちらに重きを置くかによって、導入すべきシステムの機能要件も変わる点に注意が必要です。自社のビジネスモデルに合わせた業務定義を事前に行い、最適な環境づくりを進めましょう。
必要な規模(席数)と予算の全体計画を立てる
設定した目的やKPIを達成するために、どれくらいの人数(席数)を配置すべきかを算出し、予算計画を練ります。
一日に予想されるコール数や平均対応時間から逆算し、最適なオペレーターの人数を割り出します。算出にあたっては、急な欠勤や離職リスクを見越して、ギリギリの人数ではなく少し余裕をもたせた人員配置を想定しておきましょう。
コールセンターのシステムは、稼働する席数によって初期費用や毎月のランニングコストが変動する仕組みが一般的です。システム費用に加えて、オペレーターの採用費や研修費といった見落としがちなコストも忘れずに予算へ組み込んでおかなければなりません。
コールセンター開設の初期段階から過剰な設備を導入して予算を圧迫しないよう、スモールスタートで始めて段階的に拡張する計画が推奨されます。事業計画と照らし合わせながら、無理のない予算編成を行ってください。
コールセンターを開設するまでの具体的な4つの手順
事前の要件定義が完了したら、実際にコールセンターを開設して稼働させる準備に移ります。コールセンターを開設するまでの具体的なステップを、4つの段階に分けて解説します。
ステップ①業務プロセスの設計とマニュアル作成
顧客からの電話を受けてから対応を終えるまでの一連の流れを可視化し、標準化する工程から始まります。
着信時の挨拶やシステムへの情報入力、トラブル時の管理者への引き継ぎなど、あらゆる場面を想定した業務フローを設計します。設計したフローをもとに、具体的な対話内容をまとめたトークスクリプトや、よくある質問を記載したFAQなどのマニュアルを作成する手順へ進んでください。とくに、口頭での説明が難しい複雑な対応については、フローチャートを用いて視覚的に理解しやすくする工夫が有効です。
マニュアルの質はオペレーターの応対品質に直結するため、誰が見てもわかりやすい表現を心がける配慮が組織運営にとって欠かせません。また、マニュアルは一度作成して終わりではなく、稼働後のオペレーターの意見や実際の顧客の反応を反映させ、定期的にアップデートする仕組みもあわせて構築しておきましょう。
ステップ②システムおよび通信インフラの選定
設計した業務プロセスを効率的に回すために、最適な電話回線やITシステムを選定・導入します。具体的には、電話を制御するPBX(電話交換機)や、顧客情報を管理するCRMシステム(顧客管理システム)、電話とPCを連携させるCTIシステムなどを組み合わせます。
選定の際は、単なる導入コストの安さだけでなく、将来的な座席数の増減に柔軟に対応できる拡張性や、顧客の個人情報を守るセキュリティ対策の強固さも欠かせない比較ポイントです。すでに社内で利用しているシステムとスムーズにデータ連携できるかどうかも、事前の確認が求められます。
新事業の開始や新年度に向けて急ぎで立ち上げたい場合、構築期間が短いクラウド型のサービス利用がおすすめです。クラウド型であれば、オフィスに大掛かりな機器を設置する物理的な工事が不要となり、最短数日でシステム環境を構築できます。予算やスケジュールに合ったインフラを慎重に見極めてください。
ステップ③オペレーターの採用と人材育成
業務に必要な人数のオペレーターと、現場を束ねるスーパーバイザー(管理者)を採用し、教育を実施します。
採用活動では、求人媒体の選定から面接や採用条件のすり合わせまで、想定以上の期間を要するケースがよくあります。面接の段階で実際の業務内容やクレーム対応の有無などを包み隠さず伝えておくアプローチは、入社後のミスマッチによる早期離職を防ぐために効果的です。
採用後は、作成したマニュアルの読み合わせやシステムの操作方法、ロールプレイングによる実践的な研修を行います。座学による知識の詰め込みだけでなく、実際のシステム画面を操作しながら行う模擬対応に多くの時間を割く工夫が求められます。稼働初日にオペレーターが迷わず対応できるよう、研修期間を長めに確保して自信をつけさせるサポートを徹底しましょう。
ステップ④テスト稼働による検証と改善
本格的なサービス開始の前に、少人数のスタッフでテスト稼働を実施して課題を洗い出します。
実際のシステムを使って社内から模擬電話をかけ、想定外のトラブルやマニュアルの不備がないかを検証します。定型的な問い合わせだけでなく、クレームやイレギュラーな要望など、さまざまなパターンを想定したテストを行う手順が不可欠です。具体的には以下のとおり確認してください。
- 音声の遅延やノイズが発生していないか
- システムの画面遷移に時間がかかりすぎていないか
- トークスクリプトで説明しづらい箇所はないか
挙げた項目を確認し、見つかった課題をひとつずつ改善して本番稼働に備えましょう。発見した問題点はシステムの設定変更やマニュアルの改訂へ即座に反映させ、現場のオペレーターが納得するまで調整を繰り返します。万全の体制を整えてから顧客対応をスタートさせる手順が、スムーズな運用につながります。
コールセンターの構築に欠かせないシステム
コールセンターの業務効率や顧客対応の品質を担保するためには、適切なITツールの導入が求められます。立ち上げ時に検討すべき3つの代表的なシステムを解説します。
顧客情報を一元管理する「CRMシステム」
CRMシステム(顧客管理システム)は、顧客の基本情報や過去の応対履歴を一元的に管理するためのツールです。
顧客の年齢や性別、過去の購入履歴、これまでの問い合わせ内容などをデータベース化して蓄積します。オペレーターは電話を受けながら管理画面を確認できるため、過去の経緯を踏まえたスムーズな案内が実現します。
顧客に同じ説明を何度もさせる手間を省けるため、顧客満足度の向上に直結する必須のシステムです。さらに、蓄積されたデータを分析すれば、顧客のニーズに合わせた提案やマーケティング施策へも活用できます。クレームの傾向を可視化してサービス改善につなげるなど、コールセンターを企業の利益を生み出す部門へと進化させる役割も担います。
電話業務を効率化する「CTIシステム」
CTIシステムとは、電話システムとPCを連携させ、電話業務全般を効率化する仕組みです。
着信と同時にCRMシステムと連動して顧客情報をPC画面にポップアップ表示させたり、PC上の電話番号をクリックするだけで発信したりすることが可能です。オペレーターの操作負担を減らし、通話以外の事務作業にかかる時間を短縮する効果が期待できます。
また、全通話の録音機能や、管理者がリアルタイムで通話をモニタリングする機能などが備わっている製品も多数存在しています。機能をうまく活用すれば、新人オペレーターの教育やトラブル発生時の迅速なフォローができ、応対品質の底上げに役立つでしょう。結果として、人手不足の解消や教育コストの削減といったメリットも得られます。
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顧客を適切な窓口へ誘導する「IVR(自動音声応答)」
IVRシステム(自動音声応答)は、顧客からの着信に対して自動音声を流し、適切な窓口へ振り分ける機能です。
「〇〇のお問い合わせは1を、〇〇は2を押してください」といった案内により、顧客の用件に応じて専門知識をもったオペレーターへダイレクトにつなぐ役割を果たします。一度受けた電話を別の担当者へ転送する手間を省けるため、業務効率化と顧客の待ち時間削減に寄与します。
さらに、営業時間外のアナウンスや、よくある質問への自動回答をシステムに任せる運用も可能です。オペレーターが対応すべきコール数を物理的に減らせるため、限られた人員でも応答率を高く維持できる強みがあります。あらかじめ要件を絞り込んでから人が対応する体制は、従業員の心理的負担を軽減するうえでも効果的です。
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コールセンターの新規立ち上げにかかる費用の内訳

自社でコールセンターを構築して運用していくには、さまざまな項目でコストが発生します。あらかじめ把握しておくべき3つの費用内訳について解説します。
設備やシステム導入にかかる「初期費用」
コールセンターを開設するタイミングで必要となる、インフラや設備に関連した初期投資の費用です。
具体的には以下の項目が含まれます。
- PC、モニター、電話機、ヘッドセットなどの備品購入費
- インターネット回線やネットワーク構築の工事費
- CTIシステムやCRMシステムなどのアカウント発行費用
とくにシステム周りの費用は、クラウド型を選ぶか自社サーバー構築型を選ぶかによって金額が大きく変動します。投資予算と相談しながら、最適な構成を選びましょう。
システム利用料や通信費などの「維持費」
コールセンターを開設したあとに、毎月固定で発生するランニングコストです。
導入したクラウドシステムのアカウント月額利用料や、顧客管理データベースのサーバー維持費などが該当します。さらに、インターネット回線の利用料や、電話番号を維持するための基本料金、日々の架電に伴う通話料といった通信費も毎月発生します。
アウトバウンド業務が中心の場合、この通話料の負担が想定以上に膨らむケースもあるでしょう。その際は、課金プランを見直すといったコスト削減策の検討が求められます。
オペレーターの採用や給与などの「人件費」
コールセンター運営において、費用の大半を占めるのが人件費に関連するコストです。
オペレーターや管理者の毎月の給与や交通費はもちろん、求人媒体への掲載料といった採用コストも含まれます。また、入社後の研修期間中も給与は発生するため、育成にかかるコストも予算に組み込んでおく配慮が必要です。
離職率の高いセンターになってしまうと、採用と育成のコストが際限なく発生し続けるため、働きやすい環境づくりが欠かせません。
コールセンターの立ち上げを成功させるための2つの注意点
システムや設備を揃えるだけでは、コールセンターを効果的に機能させることは困難です。運用面でつまずかないための実務的な注意点を2つ解説します。
注意点①顧客情報をスムーズに共有・連携できるか
コールセンターでは、初回のオペレーターだけでは解決できない複雑な問い合わせが発生する場面が多々あります。
別の担当者へ対応を引き継ぐ際、顧客情報をスムーズに連携できる仕組みが構築されていないと、顧客に何度も同じ説明をさせる事態を招きます。顧客に無用なストレスを与えないよう、記録した応対履歴を瞬時に他のメンバーへ共有できる体制を整える配慮が、顧客満足度の維持に不可欠です。
部門間のコミュニケーションルールを事前に定めておきましょう。
注意点②オペレーターのマネジメントに注意する
応対品質の高いコールセンターを構築するには、現場のマネジメントを担う管理者の手腕が問われます。
クレームへの的確な対応指示を出すスキルだけでなく、日常的な声かけによってオペレーターの悩みに気づく配慮が求められます。日々の業務で精神的な負担を感じやすいオペレーターに対するマネジメントが不足すると、応対品質の低下や早期離職を招くでしょう。
優秀な管理者を配置し、スタッフを孤立させない組織づくりに注力してください。
コールセンターの立ち上げと業務改善はアライブネットへお任せください
「コールセンター開設に伴うシステム選定や運用方法まで何が正解かわからない」とお悩みであれば、アライブネットへご相談ください。
アライブネットは単なるシステムの提供にとどまらず、コールセンター出身者による知見を活かしたコンサルティングをトータルで支援します。お客様の環境に最適な電話インフラの構築と、収益向上に向けた施策をご提案します。
【Voiper Dial】アウトバウンド・インバウンド対応で業務効率化
アライブネットが提供する「Voiper Dial」は、アウトバウンドとインバウンドの双方に対応した多機能CTIシステムです。
全通話録音や顧客情報のポップアップなどの機能が標準で搭載されており、オペレーターの業務負担を軽減してコール効率を高めます。インターネット環境とPCさえあれば場所を選ばず利用できるため、在宅勤務をはじめとした柔軟な働き方の推進に役立つでしょう。
さらに、着信の自動振り分け機能や多角的なレポートによる分析機能を備えており、データに基づいた業務の改善を行えます。クラウド型で提供しているため初期費用を抑えてスピーディーに利用開始でき、新年度に向けた迅速なシステム導入に最適です。
Voiper Dialの基本料金は以下のとおり設定されています。
【Voiper Dial 基本料金】
- 初期費用:10,000円(税別)/ブース
- 月額費用:10,000円(税別)/ブース
稼働する席数に応じたプランが用意されており、無駄のない運用を実現します。
【Alive Lineシリーズ】通信インフラのコストを大幅に削減
コールセンターのランニングコストにおける大きな課題となるのが、毎月の通信費です。
アライブネットの電話回線サービス「Alive Lineシリーズ」は、それぞれの通話先に合わせて業界最安水準の通話料を実現しています。全国47都道府県の市外局番に対応しており、携帯電話向け通話料が業界最安水準の「Alive Line ⁺Plus」の基本料金は以下のとおりです。
【初期費用】
- 基本工事費:5,000円
- 付加工事費:2,000円/1作業ごと
- 番号ポータビリティ工事費:3,000円
【月額費用】
- 基本料金(1チャンネル):1,200円/月額
- 追加番号:200円/1番号/月額
- 追加チャンネル:1,200円/1ch/月額
【オプション機能】
- 特定番号通知:1,500円/1番号/月額
【通話料金】
- 固定電話向け通話料金:3分/8円
- 携帯電話向け通話料金:1分/12円
また、固定電話向けの通話料が業界最安水準かつ、秒課金に対応した「Alive Line」の基本料金の提供例は以下のとおりです。
- 秒課金 固定電話:0.06円〜
- 秒課金 携帯電話:0.25円〜
- 分課金 固定電話:7円〜
- 分課金 携帯電話:13円〜
- チャネル利用料:1,200円/1チャネル
秒課金プランを適用すれば、不在ですぐに切れた通話に対しても使った秒数分のみの請求となるため、無駄な通話料を極限まで削減できます。初期導入費用とランニングコストを抑えながら高品質なコールセンターを構築したい企業様は、ぜひアライブネットへお問い合わせください。
