NTT収容局とは?調べ方や引越しで電話番号が変わる条件・対策を解説
オフィスの移転や店舗の引っ越しにおいて、現在利用している固定電話の番号を移転先でも継続できるかどうかは、電話線や光ファイバーを束ねるNTTの設備である「収容局」の管轄エリアによって決まります。
この記事では、通信ネットワークの拠点となるNTT収容局の役割と、現在の住所や移転予定先の収容局を調べる具体的な手順を解説します。あわせて、収容局の管轄エリアに左右されず、オフィス移転時にも固定電話番号を維持するための対策についてもご紹介します。
NTT収容局とは?
「収容局(しゅうようきょく)」とは、NTT東日本およびNTT西日本が管理・運営する通信回線の基幹施設のことを指します。一般的に、「電話局」と呼ばれることもあります。
インターネットや電話回線を各家庭・企業へ繋ぐためのNTTの施設(基地局)
NTT収容局とは、地域ごとの通信回線を束ねる中継施設のことを指します。局舎内にはインターネット接続用のルーターや電話交換機、光ファイバーの集約装置などの通信機器が設置されており、各家庭や企業から伸びる回線はすべて収容局へ引き込まれています。
かつてのADSL回線では、収容局から利用者までのケーブルの長さが通信速度の低下に影響していました。しかし、現在普及している光ファイバー回線(フレッツ光など)は距離によるデータ損失が起きにくいため、収容局から離れた場所でも安定して通信を利用できます。
基本的に自宅やオフィスから一番近い収容局に回線が割り当てられる
通信回線の割り当ては、契約者が利用する建物(自宅やオフィスの所在地)から地理的に最も近い位置にあるNTT収容局が担当する仕組みを原則としています。ただし、市区町村などの行政が定める境界線と、NTTが独自に設定した「電話加入区域」の境界線は必ずしも一致していない点には注意が必要です。
たとえば、A市の境界付近に位置する住宅が、A市ではなく「隣接するB市の収容局」の管轄に入るケースがあります。その理由は以下の通りです。
- 直線距離が近い:A市の中心部にある収容局よりも、B市の収容局のほうが物理的な距離が近い場合
- ケーブル敷設が効率的:道路状況や既存設備の関係で、B市の収容局からケーブルを引くルートのほうが効率的であると判断された場合
このように、管轄する収容局の決定基準は、行政の区画(市や区の境界)よりも、実際の距離や回線を引く際の効率性が優先されます。
NTT収容局のカバーエリア一覧
日本の通信インフラは、1999年のNTT再編によって「NTT東日本(東日本電信電話株式会社)」と「NTT西日本(西日本電信電話株式会社)」の2社体制に移行しました。
各社が管轄する都道府県の区分けと、それぞれの地域における収容局の配置傾向は以下の通りです。
NTT東日本の収容局カバーエリア一覧
| 地域区分 | 該当する都道府県 |
|---|---|
| 北海道・東北地方 | 北海道、青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県 |
| 関東地方 | 茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県 |
| 信越地方 | 新潟県、山梨県、長野県 |
NTT西日本の収容局カバーエリア一覧
| 地域区分 | 該当する都道府県 |
|---|---|
| 東海・北陸地方 | 富山県、石川県、福井県、岐阜県、静岡県、愛知県、三重県 |
| 関西地方 | 滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県 |
| 中国・四国地方 | 鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県、徳島県、香川県、愛媛県、高知県 |
| 九州・沖縄地方 | 福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県 |
ご自身の収容局を調べる方法

現在利用しているインターネット回線や固定電話が、どの収容局の交換機に接続されているかを特定するには、主に以下の3つの手段が存在します。
| 調べ方の種類 | 手順の概要 | 特徴と注意点 |
|---|---|---|
| 線路情報開示システム | NTT公式のWebサイトに住所を入力して検索する | 直線距離や正確な局名がわかる。無料で利用可能。 |
| 非公式の検索サイト | 有志が作成したマップやデータベースサイトを閲覧する | 地図上で視覚的に把握できる。最新情報ではない場合がある。 |
| 116番の電話窓口 | NTTのカスタマーセンターへ電話してオペレーターに照会する | 引越し先の住所と合わせて正確に管轄を確認できる。本人確認が必要。 |
方法①NTT公式の「線路情報開示システム」に住所を入力して検索する
はじめにご紹介するのは、通信事業者向けにNTT東日本・NTT西日本が公開している「線路情報開示システム」のWebページを利用する方法です。
NTT公式の「線路情報開示システム」で、ご自身の収容局を調べる手順は以下のとおりです。
- パソコンやスマートフォンのブラウザを開き、検索エンジンで「NTT東日本 線路情報開示システム」または「NTT西日本 線路情報開示システム」と検索し、専用ページへアクセスします。
- 画面の指示に従い、調査したい建物の郵便番号、都道府県、市区町村、町名、丁目、番地、号までをプルダウンまたは直接入力で正確に指定します。
- 検索結果の画面に遷移すると、該当する住所を管轄している「収容局の名称(例:渋谷局、梅田局など)」と、その収容局から入力した住所までの直線距離(線路長)が数値で表示されます。
引越し先の住所が決まっている場合は、現在の住所と引越し先の住所の両方をこのシステムで検索し、表示される「収容局の名称」が一致するかどうかを見比べることで、管轄が変わるかどうかを自己判定することができます。
方法②Web上の「収容局検索サイト(有志による非公式マップなど)」で調べる
2つ目は、インターネット上の有志が個人や企業として独自に収集・作成した「収容局のデータベースサイト」や「地図上のマップ情報」を活用する方法です。
Googleなどの検索エンジンで「収容局 マップ」「〇〇県 電話局 写真館」といったキーワードで検索を行うと、該当する非公式のデータベースサイトが複数ヒットします。これらのサイトでは、Googleマップなどの地図システム上に各収容局の場所がピンでプロットされていたり、都道府県ごとに表形式で局舎の住所リストがまとめられていたりします。
自宅やオフィス周辺の地図を拡大し、最も近い位置にあるピンを探すことで、視覚的に収容局の場所を把握することが可能です。
方法③NTTのカスタマーセンター(116番)へ直接電話して問い合わせる
ご自身の管轄収容局を調べる3つ目の方法は、NTTのカスタマーセンター「116番」へ直接電話をして問い合わせる方法です。
NTTのカスタマーセンター(116番)へ問い合わせて、現在利用している回線の収容局を調べる手順は以下の通りです。
- 116番へ電話する:オペレーターに「現在の回線を担当している収容局の名前を知りたい」と伝えます。
- 本人確認を行う:利用中の固定電話番号、契約者名(法人名)、請求先住所などを口頭で伝えます。
- 現住所の照会と回答:オペレーターがシステムで住所を調べ、該当する収容局の名称をその場で回答します。
なお、オフィスの移転を計画している場合、候補となる移転先の住所もあわせて伝えると、現在の収容局と同じ管轄になるか(現在の電話番号をそのまま引き継げるか)を同時に確認できます。その際、移転先の物件を契約する前に、候補となる住所のリストを用意して一括照会するのが安全です。
オフィスの引越し時に収容局が変わるとどうなる?

ここからは、企業がオフィスの移転や店舗の引越しを行う際、NTT収容局が変わることによる影響についてご紹介していきます。
影響①管轄の収容局が変わると固定電話番号が変わってしまう
日本国内の固定電話番号(「03」や「06」などから始まる0ABJ番号)は、単なるランダムな数字の羅列ではなく、地域ごとに規則性を持った10桁の構成となっています。総務省の取り決めにより、最初の数桁はMA(単位料金区域)と呼ばれる大きなエリアを示し、次の数桁が特定のNTT収容局に紐づいた市内局番として指定されています。
そのため、引っ越し先の物件がこれまで利用していた収容局の管轄エリアから外れる場合、新しい電話番号を取得し直す手続きが必要となります。電話番号が変更されると、総務部門や営業部門において多岐にわたる付随作業とコストが発生してしまう可能性があります。
影響②同一市区町村内の引越しでも収容局の境界線を越えれば番号は変わる
NTT収容局の管轄エリア(電話加入区域)は、行政が定める「〇〇市」「〇〇区」といった区画線とは完全に独立して設定されています。
たとえば、東京都渋谷区内から同じ渋谷区内の別の町名へオフィスを移転する場合や、大阪府吹田市から吹田市内の数キロ先へ引っ越す場合であっても、現在の「A収容局」の管轄エリアから、隣接する「B収容局」の管轄エリアへと境界線をまたぐ移動になれば、前述のルールに従い固定電話番号は変更されます。
逆に、横浜市の青葉区から川崎市の宮前区といった、行政上の市をまたぐ引っ越しであっても、両方の住所がたまたま同じNTT収容局の管轄範囲内に収まっていれば、現在の電話番号をそのまま移転先へ引き継いで利用することが可能です。
したがって、新しいオフィスの賃貸契約を結ぶ前に、必ずNTT(116番)への問い合わせを行い、現在の電話番号が継続できる物件であるかを事前調査することが求められます。
収容局が変わっても電話番号を変えない方法
オフィスの引越しなどによって収容局が変わってしまったときでも、会社の電話番号を変えずに使用し続けるためには、NTT収容局に依存しない通信サービスを導入する対策が効果的です。
ここでは、NTT収容局が変わっても電話番号を変えずに使用しつづけるための2つの方法をご紹介します。
方法①「050番号」や「フリーダイヤル(0120)」を利用する
「03」や「06」といった地域を特定する市外局番の形式にこだわらない場合、インターネットのIP電話網を利用する「050番号」や、着信課金サービスである「0120番号(フリーダイヤル)」を企業のメイン窓口番号として運用する手法が考えられます。
「050」から始まる電話番号は、特定の都道府県や市区町村、NTT収容局の場所に紐づかない仕組みで提供されています。そのため、東京から北海道へ本社を移転したとしても、事業所を移転するたびに電話番号が変更されるリスクはなく、日本全国どこでも同じ「050番号」を継続して利用できます。
また、「0120」のフリーダイヤルは、実際の着信先(03番号など)を自由に設定できる仮想番号です。移転によってオフィスの固定電話番号が変わった場合でも、Web上で転送先を新しい番号に変更するだけで済むため、顧客に公開している「0120」の番号自体はそのまま維持することができます。
050番号や0120番号の詳細な仕様やメリットについては、以下の記事で詳しく解説しています。あわせてお読みください。
方法②全国47都道府県の市外局番が使えるAlive Line ⁺Plusを利用する
「03(東京)」や「06(大阪)」「052(名古屋)」といった市外局番(0AB-J番号)の形式を維持したまま、引越しによる番号変更を回避したい場合は、株式会社アライブネットが提供する法人向けのクラウド回線サービスAlive Line ⁺Plusを導入する選択肢があります。
Alive Line ⁺Plusは、インターネット回線を利用して全国47都道府県の市外局番を提供するクラウド電話サービスです。従来のNTT加入電話のように、物理的な銅線を特定の収容局へ引き込む仕組みとは異なり、クラウド上で電話回線を管理します。そのため、オフィスの物理的な所在地やNTT収容局の管轄エリアに依存することなく、地域の市外局番を利用できます。
また、Alive Line ⁺Plusは番号ポータビリティに対応しているため、現在利用している固定電話番号をクラウド回線へそのまま移行することが可能です。一度クラウド回線へ移行しておけば、将来的に別の市区町村や都道府県へオフィスを移転する際にも、収容局の変更を気にすることなく同じ電話番号を継続して利用することができます。
Alive Line ⁺Plusについて詳しくは、以下の記事をご覧ください。
収容局に左右されない電話番号ならAlive Line ⁺Plus

この記事では、NTT収容局の役割や自身の収容局の調べ方、オフィスの引越しで電話番号が変わる条件などについて解説してきました。
同じ市区町村内の近距離の移転であっても、NTT収容局の管轄エリアの境界を越えれば固定電話番号は変わってしまいます。「近場への引越しだから大丈夫」と決めつけず、NTTカスタマーセンター(116番)へ電話して確認するなどすると安全です。
なお、法人向けクラウド回線サービスAlive Line ⁺Plusを導入することで、収容局の制限を受けずに電話番号を利用することが可能になります。
Alive Line ⁺Plusの特徴やメリットは、以下の通りです。
- 収容局のエリアに依存しない
クラウド回線サービスのため、NTT収容局に依存しません。そのため、移転先でも同じ電話番号を継続して利用できます。 - 番号ポータビリティ(LNP)に対応
Alive Line ⁺Plusは番号ポータビリティ(LNP)に対応しているため、既存の固定電話番号をクラウド回線へ移行することができます。移行した電話番号は、移転先でもそのまま利用できます。 - 全国47都道府県の市外局番を利用可能
北海道から沖縄まで、全国すべての都道府県の市外局番を網羅しています。地域に密着した番号を持つことで、取引先や顧客からの信頼性を確保できます。 - 工事の待ち時間を削減
インターネット環境があれば、オフィス移転やレイアウト変更時に配線工事やNTTの局内工事を待つ必要がありません。 - システム連携による機能拡張
「Voiper PBX」などのクラウドPBXやCTIシステムと連携し、従業員のスマートフォンを会社の固定電話機として活用できます。 - 通信コストの削減
業界最安値クラスの料金設定のため、固定電話と比べて通信コストの削減にもつながります。
将来のオフィス移転を見据え、NTT収容局の場所や物理的な配線に縛られない社内電話回線の構築を検討している企業様や、通信コストの削減をお考えの企業様は、Alive Line ⁺Plusの導入がおすすめです。
Alive Line ⁺Plusについて詳しくは、アライブネットまでお気軽にお問い合わせください。
