市外局番とは?企業が取得するメリット・デメリットや電話番号の構成
ビジネスの現場において、電話番号は企業の「顔」とも言える重要な要素です。プライベートでは携帯電話やLINE通話が主流となりましたが、企業の公式サイトや名刺に記載される電話番号が「03」や「06」などの市外局番であることは、依然として社会的信用の証として機能しています。
そんな電話番号の市外局番に関して、
「市外局番はどのように決まっているの?」
「なぜ携帯電話には市外局番がないの?」
「市外局番を取得するにはどのような手続きが必要?」
といった疑問を正確に理解している方は、意外に少ないかもしれません。
この記事では、電話番号における市外局番の定義や仕組み、法人が取得するメリット・デメリット、そしてスマートフォンを活用してコストを抑えながら市外局番を運用する最新の手法について、2026年のビジネス環境にあわせて詳しく解説します。
電話番号の市外局番とは?

はじめに、電話番号の「市外局番」とは何かについて、市内局番との違いや調べ方も交えて解説していきます。
特定の地域(単位料金区域)を識別するための番号
市外局番とは、総務省が定めたルールに基づき、地域ごとに割り当てられた識別番号のことを指します。電話番号の先頭に付く、「03」や「045」などの番号が市外局番です。
市外局番は、行政上の「市町村」単位ではなく、「単位料金区域(MA:Message Area)」という区分に基づいて設定されています。これは、経済活動や生活圏のまとまりを考慮して決められたエリアのことで、一つの市外局番が複数の市町村にまたがることや、逆に一つの市内に複数の市外局番が存在することもあります。
例えば、「03」は東京23区だけでなく、狛江市全域や調布市・三鷹市の一部でも使用されています。
市外局番と市内局番の違い
電話番号の市外局番が「広いエリア(単位料金区域)」を表すのに対し、市内局番は、そのエリア内にある「収容局(電話局)」の管轄を表しています。
かつては市内局番を見ることで、より詳細な地域(町名レベル)を推測できましたが、現在は電話局の統廃合や番号ポータビリティの普及により、地域との結びつきは以前ほど厳密ではなくなっています。
なお、人口が多い大都市部では市外局番が短く(2桁)なり、市内局番が長く(4桁)なる傾向があり、逆に地方では市外局番が長くなる傾向があります。
携帯電話に市外局番は関係ある?
「090」や「080」で始まる携帯電話番号には、市外局番の概念がありません。その理由は、携帯電話は場所を移動して使うことを前提とした「移動体通信」であり、特定の地域に固定された回線ではないためです。
携帯電話番号の先頭(090など)は、地域ではなく「サービスの種類(携帯電話)」を示す番号です。そのため、番号だけで契約者の居住地や事業所の場所を特定することはできません。これはプライバシー保護の観点では有利ですが、ビジネスにおいて「地域に根差した企業である」ことをアピールしたい場合には、デメリットとなることがあります。
市外局番の調べ方
特定の地域がどの市外局番を使用しているかを正確に知りたい場合は、総務省やNTT東日本・西日本のWebサイトで公開されている公式データを参照するのが確実です。
インターネット検索で「〇〇市 市外局番」と簡易的に調べることもできますが、より正確を期すなら以下の手順で確認しましょう。
- 総務省またはNTTの公式サイトへアクセス
「単位料金区域別市外局番一覧表」や「市外局番の一覧」と検索し、総務省またはNTT東日本・西日本が公開しているPDFやExcelファイルを開きます。 - 都道府県から対象地域を探す
一覧表は都道府県ごとに整理されています。まずは該当する都道府県(例:東京都)のページや項目を探します。 - 市区町村名と市外局番を照合する
「対象となる行政区域」の欄から、調べたい市区町村名(例:調布市)を探します。その右側に記載されている番号が、その地域で使用されている市外局番です。 - 備考欄や詳細条件を確認する
一覧表には「一部地域を除く」や「〇〇地区に限る」といった注釈が書かれていることがあります。同じ市内でも地区によって番号が異なるケースがあるため、この備考欄までしっかり確認することが重要です。
そもそも電話番号はどう構成されている?
日本の電話番号は無作為に並んでいるわけではなく、一定の規則(電気通信番号計画)に基づいて構成されています。
「市外局番」+「市内局番」+「加入者番号」の3部構成が基本
固定電話番号(0AB-J番号)は、「市外局番」+「市内局番」+「加入者番号」の3部構成で、原則として全10桁になるよう設計されています。
- 市外局番:地域を特定(例:03)
- 市内局番:地域内の局を特定(例:1234)
- 加入者番号:個別の契約者を特定(例:5678)
市外局番が「03」のように2桁の場合は、市内局番は4桁になります。「0422」のように4桁の場合は、市内局番が2桁となります。このように桁数を調整することで、国内の電話番号システム全体の整合性が保たれています。
国内通話を示すプレフィックス「0」から始まるルール
電話番号の先頭にある「0」は、厳密には市外局番の一部ではなく、「国内プレフィックス」と呼ばれる番号です。「ここから国内通話を開始する」という信号の役割を果たしています。
そのため、海外から日本の固定電話にかける国際電話では、国番号「81」の後に、先頭の「0」を省いてダイヤルします(例:+81-3-xxxx-xxxx)。これは、国際通話の文脈では国内通話の合図が不要になるためです。ビジネスで海外との取引がある場合は、名刺に「+81-3…」と併記するのが一般的です。
ビジネスで市外局番を取得するメリット
携帯電話だけでビジネスを行うことも可能ですが、多くの企業があえてコストをかけて市外局番を取得・維持しています。そこには、ビジネスを円滑に進めるための明確なメリットが存在します。
メリット①「固定電話がある」という社会的信用・信頼性が高まる
企業が市外局番を取得する最大のメリットは、対外的な信用の獲得です。日本社会には「固定電話がある=実体のある事務所が存在する」という認識が根強くあります。
携帯電話番号は簡単に取得・解約ができるため、どうしても「個人事業主レベル」「一時的な連絡先」という印象を持たれがちです。対して市外局番付きの番号は、原則としてその住所に拠点がなければ取得できないため、企業の継続性や実在性を担保する材料となります。
特にBtoB(法人対法人)の取引や、信頼を重視する業種においては、市外局番の有無が初対面の印象を左右することがあります。
メリット②地域に根差したビジネスであることを顧客にアピールできる
市外局番は、ビジネスの活動エリアを、見た人に明確に伝える効果があります。例えば、地域密着のリフォーム業や法律事務所などが、地元の市外局番(横浜なら045など)を使用していれば、顧客に「近くの会社だから安心」「すぐに相談できそう」という親近感を与えやすいでしょう。
メリット③法人口座の開設や融資審査で携帯番号より有利になる場合がある
創業時に市外局番を取得する実務的なメリットとして、金融機関の審査への影響が挙げられます。法人口座の開設や融資の審査では、事業の実態確認が厳格に行われます。
多くの金融機関において、固定電話番号の保有は必須要件ではなくなりつつありますが、それでも「連絡の確実性」や「事業への本気度」を示す要素としてプラスに働くケースは少なくありません。
特に創業融資などを受ける際、固定電話番号を申請書類に記載することで、審査がスムーズに進む可能性があります。
メリット④プライベートの携帯と仕事の連絡先を明確に分けられる
代表者の携帯電話番号を公開してビジネスを行うと、公私の境界が曖昧になりやすいかと思います。特に休日や深夜の着信、間違い電話、営業電話などに悩まされると、業務効率が低下するリスクもあります。
市外局番をビジネス専用番号として導入することで、仕事の電話とプライベートの電話を物理的・心理的に分けることができます。営業時間外のアナウンス設定や、スタッフへの電話対応の分担も容易になり、組織としての体制を整える第一歩となるでしょう。
ビジネスで市外局番を取得するデメリット・注意点
企業の市外局番の取得にはメリットが多い一方で、地理的な制約やコスト面などのデメリットも存在します。市外局番の導入を検討する際は、これらのデメリットや注意点を理解しておくことが重要です。
注意点①管轄エリア外へオフィス移転すると電話番号が変わってしまう
市外局番は特定の地域に紐づいているため、管轄エリアを越えてオフィスを移転すると、電話番号が変わってしまいます。例えば、同じ東京都内でも区をまたぐ移転や、収容局が異なるエリアへの移転では、番号の変更を余儀なくされる場合があります。
電話番号が変わると、名刺やWebサイトの書き換え、取引先への周知など、多大な事務コストが発生します。将来的に移転の可能性がある場合は、エリアが変わっても番号を維持できるクラウド電話サービスの利用などを検討すると良いでしょう。
注意点②固定電話機やPBXの導入コスト・工事費がかかる
従来型のアナログ回線やひかり電話を導入する場合、オフィスへの回線引き込み工事や、固定電話機・PBX(主装置)の購入・設置が必要で、数万円から数十万円の初期費用がかかります。
また、オフィスのレイアウト変更や人員増加のたびに追加工事や設定変更が必要になることもあり、ランニングコスト以外の維持管理費が負担となる場合があります。
注意点③原則としてその地域に拠点がないと取得できない
市外局番を取得するには、取得したいエリア内に住所(活動拠点)があることが条件です。住所貸しのバーチャルオフィスを利用する場合でも、その施設が電話番号取得に対応しているか確認が必要です。
オフィスが取得したい市外局番のエリア外の住所の場合、その地域の市外局番を取得することはできません。この地理的制約は、信頼性の裏返しでもありますが、場所にとらわれない働き方をしたい企業にとってはハードルとなることがあります。
注意点④市境エリアでは住所と市外局番が一致しない場合がある
オフィスの所在地が市町村の境界線に近い場合、住所通りの市外局番にならないケースがあるため注意が必要です。その理由は、電話回線の管轄は行政区分ではなく、NTTの収容局のカバー範囲で決まるためです。
例えば、「住所はA市だが、最寄りの電話局が隣のB市にある」という場合、A市にいながらB市の市外局番が割り当てられることがあります。住所と市外局番が食い違っていると、顧客に「住所表記が間違っているのでは?」と違和感を持たれる原因になりかねません。
そのため、市境付近の物件を契約する際は、事前に希望する市外局番が取得可能か、NTTや回線事業者に確認を取ることを強くおすすめします。
企業が市外局番を取得する方法

企業が市外局番を取得する方法は、大きく分けて3つ存在します。以下でご紹介していきますので、自社の規模や働き方に合わせて最適な方法を選びましょう。
取得方法①NTT東日本・西日本のアナログ回線(加入電話)を契約する
NTT東日本・西日本のアナログ回線(加入電話)を契約するのが、市外局番を取得するための最も伝統的な方法です。NTTの加入電話を契約し、電話線をオフィスに引き込みます。
アナログ回線(加入電話)は通話品質が非常に高く、停電時でも使用できる(電話機による)という災害への強さが特徴です。しかし、導入に時間がかかることや、通話料・基本料が割高であることから、新規導入数は減少傾向にあります。
なお、利用者が減少し続けている固定電話について、最近「固定電話の廃止」というニュースを耳にした方も居られるのではないでしょうか。そんな「固定電話の廃止」について、以下の記事で詳しく解説しています。
取得方法②光回線を利用した「ひかり電話(IP電話)」で取得する
現在、オフィスの固定電話として市外局番を取得する主流の方法が、「ひかり電話(IP電話)」です。光インターネット回線を利用した電話サービスで、アナログ回線よりも低コストで利用できます。
ただし、インターネットと電話の契約を一本化できる利便性がありますが、基本的にはオフィスに電話機を設置して利用するスタイルです。外出先で受けるには転送設定が必要で、転送通話料がかかる点がデメリットです。
なお、IP電話のメリットについて詳しくは、以下の記事をご覧ください。
取得方法③Alive Line ⁺Plus等のクラウド回線サービスを利用して取得
近年急速に普及しているのが、Alive Line ⁺Plus等のクラウド回線サービスを利用して市外局番を取得する方法です。クラウド回線サービスでは、インターネット回線とスマホアプリを使って通話を行います。
Alive Line ⁺Plus等のクラウド回線サービスでは、物理的な電話機や工事が不要で、スマートフォンがあれば最短即日で市外局番を利用開始できます。場所を選ばず発着信できるため、テレワークや外出の多い企業に最適です。
また、エリア内での移転であれば、機器の移設なしで番号を使い続けられる柔軟性も魅力です。
スマホで市外局番を使うならAlive Line ⁺Plus

コストを抑えつつ、場所にとらわれずに市外局番を利用したい企業には、株式会社アライブネットが提供するクラウド電話サービスAlive Line ⁺Plusがおすすめです。
「Alive Line ⁺Plus」のメリット
Alive Line ⁺Plusは、東京の03番号だけでなく、北海道から沖縄まで全国47都道府県の主要な市外局番を提供しています。地方での起業や支店開設でも、その地域の信頼ある番号をスマホで利用することができます。
また、現在利用中の固定電話番号をそのままスマホへ移行できる「番号ポータビリティ」にも対応しているほか、高価なPBX(交換機)が不要なため、初期費用を大幅に削減できます。CTI連携などの拡張性も備えており、企業の成長に合わせて機能を拡張できる点も強みです。
Alive Line ⁺Plusについては、以下の記事で詳しく解説しています。あわせてお読みください。
Alive Line ⁺Plusの料金
Alive Line ⁺Plusは、業界最安値クラスの料金設定で、導入のハードルが低いのも特徴です。
【初期費用】
- 基本工事費:5,500円(税込)
- 付加工事費:2,200円(税込)/1作業ごと
- 番号ポータビリティ工事費:3,300円(税込)
【月額費用】
- 基本料金(1チャンネル):1,320円(税込)/月額
- 追加番号利用料:220円(税込)/1番号/月額
- 追加チャンネル利用料:1,320円(税込)/1ch/月額
- 特定番号通知オプション:1,650円(税込)/1番号/月額
【通話料金】
- 固定電話向け:8.8円(税込)/3分
- 携帯電話向け:13.2円(税込)/1分
スマートフォン一台で、全国どこの市外局番でも運用可能な「Alive Line ⁺Plus」は、コスト削減と業務効率化を同時に実現する、現代のビジネスに最適なソリューションです。
また、「AliveLine +Plus」に関するご質問やご相談は、アライブネットまでお気軽にお問い合わせください。
