オフィス移転しても電話番号が変わらない方法は?条件や仕組みを解説
「オフィスの移転を控えているものの、長年使ってきた会社の電話番号が変わる事態は避けたい」
移転に伴う電話環境の引き継ぎについて、お悩みの方も多いのではないでしょうか。物理的な電話回線からクラウド回線へ切り替えれば、オフィス移転後も同じ電話番号を使い続けられます。
本記事では、電話番号が変わる理由や条件、番号が変わらないまま移転するための具体的な方法を解説します。記事をお読みいただければ、電話番号を維持しつつコストを抑えてスムーズに移転する方法がわかるので、最後までお読みください。
移転に伴う電話回線の手続きについては以下の記事で解説しています。あわせてお読みください。
オフィス(事務所)移転で電話番号が変わってしまう条件

固定電話番号は設置場所の住所と紐づいているため、移転に伴い番号の変更を余儀なくされるケースがあります。特にNTT東日本やNTT西日本の加入電話を利用している場合、管轄する収容局が変わるかどうかが判断基準です。
ここでは、どのような条件で電話番号が変わるのか、具体的なケースを2つ解説します。
市外局番のエリアをまたぐ遠距離の移転
まず確実に番号が変わる条件は、市外局番のエリアをまたぐ遠距離の移転です。日本の固定電話番号は「03(東京)」や「06(大阪)」などの市外局番によって地域が区分けされています。
そのため、現在のオフィスがある市外局番のエリアから外れる地域へ引っ越す場合は、電話番号を変更しなければなりません。例えば、以下に該当する場合が該当します。
- 東京都(03)から神奈川県(045)へ移転
- 大阪府(06)から兵庫県(078)へ移転
- 同じ県内でも市外局番が異なる市町村へ移転(例:横浜市045から川崎市044へ)
総務省が定めたルールに基づくため、どのような回線サービスを利用していても避けられない原則です。
NTTの収容局が変わる近距離の移転
次に注意すべきは、同じ市区町村内などの近距離移転です。NTT加入電話は収容局ごとに管轄が決まっているため、同じ「東京03」のエリア内であっても、収容局の管轄を越える移転であれば電話番号が変わってしまいます。
「同じ区内の移転だから番号は変わらないはず」と誤解されがちですが、わずかな距離の移動でも管轄が変わる可能性を含んでいるのです。
同じ市区町村内の移転でも電話番号が変わる仕組み
「すぐ近所のビルへ移転するだけなのに、なぜ電話番号を変えなければならないのか」と疑問に思う担当者もいるでしょう。理不尽とも思える仕組みには、固定電話特有の物理的な制約が関係しています。
ここでは、同じ市区町村内の移転でも電話番号が変わる技術的な仕組みを解説します。
電話番号とNTT収容局は密接に関係している
固定電話の番号は単なる数字の羅列ではなく、地理的な場所を示す住所のような役割をもっています。電話番号の構成は以下のとおりです。
- 市外局番:大きな地域区分(例:03)
- 市内局番:収容局の区分(例:1234)
- 加入者番号:個別の回線番号(例:5678)
真ん中の市内局番は、地域を管轄するNTT収容局(基地局)の場所を表しています。従来の電話回線は、収容局から物理的な銅線(メタルケーブル)を各オフィスまで引いて通話を可能にしていました。
そのため、オフィスが移転して物理的な配線の接続先となる収容局が変われば、必然的に市内局番も変更せざるを得ません。場所が変われば番号も変わる点は、物理的な配線に依存する固定電話システムの避けられない仕様です。
基地局の管轄エリアは非常に狭い
NTTの収容局がカバーする管轄エリアは、想像以上に狭く設定されています。一般的に、ひとつの収容局がカバーする範囲は半径数キロメートル程度です。
特にオフィスビルが密集している都市部では、回線の混雑を避ける目的で収容局が細かく分散配置されています。結果として、次のような事態が頻繁に起こります。
- 同じ区内の隣町へ移転して番号が変わった
- 道路一本挟んだ向かい側のビルへ移転して番号が変わった
- 同じ町名の1丁目から2丁目へ移転しただけで番号が変わった
行政上の住所(市区町村や町名)と、NTTの収容局エリアの境界線は必ずしも一致しません。そのため、同じ町内だから問題ないと自己判断するのは危険です。
移転先が現在の収容局と同じエリア内かどうかは、NTT東日本またはNTT西日本に問い合わせて確認する必要があります。従来の電話回線を利用し続ける限り、オフィスの場所を変えるたびに電話番号変更のリスクがつきまといます。
オフィス移転で電話番号が変わるデメリット
電話番号の変更は、新しい番号を覚える手間以上の問題をはらんでいます。企業活動において、電話番号は顧客との接点となる信頼の証です。
事業運営の観点から、具体的なデメリットを把握したうえで対策を練らなければなりません。ここでは、番号が変わることで企業が被る2つの不利益を解説します。
印刷物やWebサイトの修正に手間とコストがかかる
電話番号の変更に伴い、社内で活用しているあらゆるツールや媒体の情報を書き換える作業が発生します。以下は修正対象となる項目の一例です。
- 社員の名刺
- 会社案内・パンフレット
- 自社Webサイト
- メール署名
- 広告媒体
移転準備に追われる担当者にとって、各項目を洗い出して手配する作業は重労働です。特に印刷物は、在庫が残っていてもすべて廃棄せざるを得ず、無駄な出費を強いられます。
また、Webサイトやオンライン上のマップ情報などに修正漏れがあると、顧客の混乱を招きかねません。電話番号がひとつ変わるだけで、目に見えない部分も含めて多大な労力と金銭的なコストがかかります。
顧客からの連絡が途絶える機会損失のリスクが発生する
さらに深刻な問題として、番号変更に伴う機会損失のリスクが挙げられます。長年取引のある顧客や過去に名刺交換した見込み客は、古い電話番号のまま登録しているケースが多々あります。
もし顧客が久しぶりに連絡を取ろうとして古い番号へ発信し、現在使われていない旨のアナウンスが流れた場合、以下のような事態を招きかねません。
- 「倒産したのではないか」と不安を抱かれる
- 「連絡がつかないなら他社へ相談しよう」と競合へ流れてしまう
- 新しい番号を調べる手間を嫌い、連絡自体を諦められる
たった一度の不通が引き金となり、将来得られたはずの売上を失うリスクが生じます。移転案内ハガキやメールで通知しても、全顧客が登録情報を更新してくれる保証はありません。
NTTが提供する新番号案内アナウンスサービスも利用可能ですが、提供期間は概ね3ヶ月程度に限られ、根本的な解決策にはならないのが実情です。顧客とのつながりを保ち、ビジネスチャンスを確実につかむには、可能な限り電話番号を変えずに移転する工夫が求められます。
電話番号が変わらないまま移転するならクラウド化がおすすめ
従来の固定電話環境では、移転に伴う番号変更のリスクを避けられません。根本的な解決策は、「電話環境のクラウド化」です。
クラウド化とは、物理的な電話線からインターネット回線を利用した通話の仕組みへ移行する形を指します。具体的には、クラウド上にPBX(電話交換機)を構築する「クラウドPBX」や、インターネット経由の「クラウド電話回線」を利用する手法です。
LNP(番号ポータビリティ)制度を活用すれば、現在の電話番号をクラウド環境へそのまま移行可能です。番号がインターネット上のサーバーに紐づくため、NTT収容局の物理的な縛りから解放されます。
LNPについては、以下の記事で詳しく解説しています。あわせてお読みください。
「固定電話のナンバーポータビリティ(番ポ)とは?番号そのままコスト削減」
そのため、同一の市外局番エリア内(MA:単位料金区域)であれば、今後の移転時も電話番号を維持して使い続けられます。「1丁目から2丁目へ」といった近距離移転での番号変更リスクに悩まされません。
アライブネットでもクラウド電話回線サービス「Alive Line ⁺Plus」を提供しており、移転に伴う電話番号の課題を解消し、スムーズなオフィス移転を実現できます。
Alive Line ⁺Plusについては、以下の記事で詳しく解説しています。あわせてお読みください。
電話番号のクラウド化を導入するメリット

電話環境のクラウド化は、移転時のコスト削減や業務効率化といった多くのメリットをもたらします。移転はオフィスの通信環境を見直す絶好のタイミングです。
ここでは、クラウド化によって得られる2つの利点を解説します。
メリット①移転先での回線工事が不要でコスト削減につながる
従来の固定電話は移転先での回線引き込みやPBXの配線工事が必須であり、高額な費用や立ち会いの手間が発生します。対してクラウド電話回線やクラウドPBXは、基本的にインターネット環境さえあれば利用可能です。
物理的な配線や機器の設置が不要になり、機器の設定のみで最短即日から使い始められます。以下のようなコストと手間の削減が可能です。
- 配線工事費
- 機器設置・撤去費
- 原状回復費
- 業者との調整工数
移転時の初期費用を抑えられるため、浮いた予算を内装費などの設備投資へ回せる点が魅力です。
メリット②スマホの内線化で利便性向上できる
クラウドPBXの導入により、従業員のスマートフォンをビジネスフォンとして活用できます。専用アプリをインストールすれば、個人のスマホから会社の代表番号を用いた発着信や内線通話が可能です。以下のような利便性の向上が見込めます。
- 不要な固定電話機を削減できる
- 外出先や在宅勤務でも会社宛ての電話を受けられる
- 担当者が不在でも直接内線転送でき折り返しの手間を減らせる
固定電話にありがちな「電話番のための出社」や「帰社待ち」といった非効率な業務を解消します。移転を機にクラウド化すれば、柔軟な働き方を構築し、業務効率を高められます。
クラウド化で電話番号が変わらず移転できるケース
固定電話のクラウド化は、番号維持に有効な手段ですが、あらゆるケースで番号が変わらないわけではありません。日本の電話番号には法的なルールがあり、クラウドサービスであっても制約を受けます。
導入後に後悔しないよう、番号維持ができるケースとできないケースを正しく把握しておきましょう。ここでは、クラウド化によって番号が変わらずに移転できる条件を解説します。
同一市外局番エリア内での移転
クラウド化で電話番号を維持できる条件は、「同一の市外局番エリア(MA:単位料金区域)内の移転」です。例えば、以下に該当する場合に当てはまります。
- 東京都港区から渋谷区への移転(東京MA内)
- 大阪市北区から中央区への移転(大阪MA内)
- 同じ市内での近距離移転(収容局またぎ)
条件を満たせば、アライブネットが提供する「Alive Line ⁺Plus」などのサービスを利用し、LNP(番号ポータビリティ)で電話番号を変えずに移転可能です。従来ならNTTの収容局が変わって番号変更が必要だったケースでも、クラウド環境なら番号を維持できます。
オフィス移転は同一地域内で行われる傾向があるため、クラウド化は番号維持の課題解決に最も適した手段といえます。
市外局番のエリアをまたぐ移転は不可
市外局番のエリア(MA)をまたぐ遠距離移転では、クラウド環境でも電話番号を維持できません。03や06などの市外局番は、地域に紐づいた番号として総務省に定義されているためです。以下のようなケースでは番号が変わります。
- 東京都(03)から北海道(011)への移転
- 横浜市(045)から鎌倉市(0467)への移転
管轄エリアが異なるため、移転先で利用可能な市外局番の新規取得が求められます。全国共通の番号を希望する場合は、地域に依存しない050番号の導入もひとつの選択肢といえるでしょう。
ただし、050番号は社会的信用度が低いと見なされる傾向にあるため、ビジネス利用には慎重な判断が求められます。今の番号を維持するには、同一エリア内の移転が前提条件です。
クラウドPBXと番号ポータビリティについては、以下の記事で詳しく解説しています。あわせてお読みください。
電話番号が変わらない方法をお探しならアライブネットにお任せください
オフィス移転は企業の成長や環境変化に合わせた前向きなイベントです。しかし、電話番号の変更に伴う手続きやコスト、顧客離れのリスクは、経営者や担当者にとって懸念材料となります。
「近所への移転だからこそ番号を変えたくない」「面倒な工事や手続きを減らしたい」とお考えなら、アライブネットにお任せください。アライブネットでは、電話番号を変えずに移転できるクラウド電話回線サービスと、業務効率化を実現するクラウドPBXをワンストップで提供しています。
【Alive Line ⁺Plus】今の電話番号をそのまま「クラウド回線」へ移行
「Alive Line ⁺Plus」は、現在お使いのNTT固定電話番号(0ABJ番号)を、LNP(番号ポータビリティ)を利用してそのまま移行できる法人向けのクラウド電話回線サービスです。導入後は同一の市外局番エリア内であれば、今後NTTの収容局が変わる移転を行っても番号は変わりません。
- 全国47都道府県の市外局番に対応
- 携帯電話宛の通話料が業界最安水準の1分/12円
- Voiperシリーズとの組み合わせで電話業務の効率化が可能
NTTからの電話回線の切り替え調整も、専門知識をもつアライブネットのスタッフがサポートいたします。電話番号維持のための調査から導入まで、安心してお任せください。
【Voiper PBX】スマホ内線化で移転後の業務効率化
電話回線のクラウド化と併せて導入を推奨するシステムが、クラウドPBX「Voiper PBX」です。従業員のスマートフォンを内線端末として活用し、場所を選ばずに会社の代表番号で発着信できるようになります。
- 工事不要で初期費用を抑えられる
- 外出先でも会社宛の電話を受電でき、取次業務を削減できる
- 社員間通話が内線扱いで無料になり、通話コストを圧縮できる
アライブネットなら回線(Alive Lineシリーズ)とシステム(Voiperシリーズ)をまとめて提供できるため、問い合わせ窓口を一本化して簡単に運用できます。オフィス移転に伴う電話環境の構築や番号維持に関するご相談は、アライブネットまでお問い合わせください。
